相続
不動産の活用・相続
不動産(土地や家)を相続したらどうする?
目次
相続発生!まずすることは?
ご家族を亡くされて深い悲しみの中であっても、ご葬儀や法要が終わったら、次は相続手続きをしなければなりません。といっても、何から手を付けたらいいか分からない・誰に相談したらいいか分からないという方がほとんどだと思います。
このページでは、相続財産の中でも手続きが複雑な不動産の相続について、手続きの流れや進め方について説明します。
不動産の相続でトラブルにならないために
相続財産の中に土地・建物・マンションといった不動産が含まれている場合、「相続登記」が必要です。後に売却をする予定でいる場合や今現在住んでいる人がいない空き家となっている場合であっても、相続登記は必ずしなければなりません。
そもそも相続登記って何?
土地・建物・マンションの不動産登記簿上の所有者を、亡くなった方の名義から相続人の名義に変更する登記手続きのことです。役所に死亡届を出したり、固定資産税納付書の送付先を変更するだけでは、不動産の名義は変わりません。法務局に相続登記の申請が必要です。
いつまでにしなければいけないの?
相続登記には期限はありません。ですが、放っておいていいことは何もありません。後々のトラブルを防ぐためにも、早めに名義変更をすることが望ましいとされています。
例えば、放置している間に相続人の中に亡くなる人が出てくると、更にその相続人も権利をもつこととなります。第二第三の相続が起こった結果、不動産の相続の権利を持つ人の数が何十人にも及ぶこともあります。相続人の数が増えると、基本的に話はまとまりにくくなります。
先延ばしにせず、早い段階で登記の変更をしておくことが、トラブル防止に非常に有効です。
しないとどうなるの?
相続登記をすぐにしないことによる罰則や罰金はありません。しかし、先ほどの事例のように、放置したことにより後々の手続きが面倒となり、費用が多くかかってしまうことはそう珍しいことではありません。また、家の建て替え・大規模な修繕や売却は、相続登記をしないとすることが出来ません。いざしようと思ったときに「相続登記がまだだった!」という事態を避けるためにも、早めに名義を変更しておくのが望ましいです。
準備するものと手続きの流れ
それでは相続登記に必要な書類と流れについて見ていきましょう。これらはほんの一例ですので、詳しくは法務局に相談・確認が必要となります。
もし、書類に不備があるとやり直しになるため、提出前によく確認しましょう。
相続登記の簡単な流れ
- 相続人の調査
- 不動産の特定
- 法務局に相談
- 必要があれば遺産分割協議
- 登記申請書と必要書類を法務局に提出
- 登記完了後の書類受領
相続登記の一般的な必要書類
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本
- 被相続人の住民票除票又は戸籍の除附票
- 相続人全員の現在の戸籍謄本
- 不動産を取得する相続人の住民票
- 相続関係説明図
- 遺産分割協議書
- 相続人全員の印鑑証明書
- 遺言書
- 不動産の評価額が分かる書類(固定資産税納税通知書、固定資産評価証明書等)
誰に頼めばいいの?自分でできる?
自分で相続登記をすることは可能ですが、作成・収集する書類が多岐にわたるため、想像以上に複雑で面倒な作業となります。また、法律の知識と不動産に関する専門知識がないがために、判断を誤り後々のトラブルに繋がるといったケースもあります。
また、インターネットで情報収集するのはとても有益な方法ですが、インターネット上の情報は真偽のほどが見極めにくいので、鵜呑みにしないように注意しましょう。
ですので、安心して手続きを進めるためには、最初に専門家に相談だけでもしてみることをおすすめします。
相続に一番関わってきたのは司法書士
それでは弁護士・税理士・行政書士・・・様々な専門家の中から誰を選べばいいかということになってきますが、相続登記があるのであれば司法書士に相談することをお勧めします。
司法書士は登記のスペシャリストであり、法律の知識や不動産に関する知識ももっているからです。それに、初めにどの士業に相談したとしても、結局登記は司法書士が行うことになります。相続財産の中に不動産が含まれている家族は多いため、そういった意味では、昔から司法書士は相続に一番関わってきた専門家といえます。
頼んだ場合のメリット
1.ほとんどの書類を司法書士が代わって取得
司法書士に依頼されれば、面倒な書類の取得から、書類作成、登記申請まで代行いたします。平日の昼間に何度も役所や法務局に出向く必要がありません。時間と手間を大幅に削減できます。
2.アドバイスが受けられて安心
相続放棄をしたい人がいる場合や自筆証書遺言があった場合、成年後見人をつける必要がある場合、相続人の中に未成年者がいる場合など、裁判所の関与が必要な事案もあります。司法書士は、裁判所提出書類作成の代理権をもっていますので、あわせてご依頼いただけます。状況に合わせて適切な法律的提案ができるのは、法律の専門家でもある司法書士ならではないかと思います。
また、遺族間で遺恨・争いを残さないよう配慮してご提案が出来ます。
3.手続きがスムーズに進み早く終わる
相続登記は必要書類が多く、全ての書類を正確に集めるのは非常に難しいです。ミスや漏れがあるとやり直しになってしまったり、後々大きなトラブルに繋がり多額の費用がかかることもあります。司法書士に頼むことで、スピーディ且つ正確に手続きを行うことができます。
まとめ
相続登記は先延ばしにせずに、早めにしておくのがよいでしょう。また、それと同時に、遺族間で遺恨・争いを残さないよう配慮して進める必要もあります。
相続登記を自分ですれば費用を節約できると感じられるかもしれませんが、かえって高くつくということもあり得ます。早く、確実に、スムーズに、ストレスなく相続登記を完了するためには、登記の専門家である司法書士を利用することが得策です。
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この記事の著者
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司法書士
行政書士
鴨川 壯英
当事務所は、業務開始以来10年以上にわたり、地域に根差した業務を行ってまいりました。
司法書士といえば、あまりなじみのない方も少なくないと思いますが、「街の法律家」と呼ばれているように、日常生活の中で直面する様々な法律問題に携わっております。地域密着にこだわり、敷居を低くし皆様のお悩みの解決のため、誠心誠意ご対応させて頂きます。
また、司法書士の職務範囲ではない案件についても、然るべき専門家をご紹介したり相談機関をご案内するなどいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
当事務所は、業務開始以来10年以上にわたり、地域に根差した業務を行ってまいりました。
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また、司法書士の職務範囲ではない案件についても、然るべき専門家をご紹介したり相談機関をご案内するなどいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。 -