管理・活用

空き家をレンタルスペースに!拡大する理由と今後の展望

1.レンタルスペースとは

レンタルスペースとは、スペース(空き家だけではなく、使っていない部屋や事務所の1室も含めた遊休場所)の「時間貸し」のことです。多目的利用が可能で、時間単位で貸し出すことができます。

従来のレンタルスペースは、「不動産賃貸」という概念しかありませんでした。居住用として、事務所用として、店舗用として、というように利用制限がかけられており、かつ時間単位も大半が1カ月となっております。

レンタルスペースの種類としては、貸し会議室・パーティールーム・撮影スペース・カフェスペースなど、多種多様なスペースが提供されております。

 

2.レンタルスペースが注目されるわけ

空き家や空き部屋などの「スペース」だけではなく、車や自転車などの「モノ」、料理やDIYの代行などの「サービス」という目に見えないものまで、共有・交換して利用する『シェアリングエコノミー』という概念が生まれたことが大きなきっかけです。かの株式会社DeNAの原田氏は、「使われていない資産、リソースを有効活用することで、新しい価値を生むもの」と定義したことも有名なお話しです。

勿論シェアリングエコノミーは日本限定の話ではなく、個人所有の住居の空き部屋等を他人に貸し出すインターネット上のサービスとして成長し、世界数百カ国で利用できる「Airbnb(エアービーアンドビー)」や、自家用車を利用した配車サービス「Uber(ウーバー)」など、数々の文化が日本でも取り入れられております。2016年1月、東京大田区で一般住宅の空き部屋等を宿泊所として提供する「民泊」が解禁され、大きなニュースとなったのも記憶に新しい話です。

このシェアリングエコノミーの全世界の市場は、2025年に3350億ドルまで到達するといわれており、日本の経済効果で16兆円台、レンタルスペース(ホームシェア)は、12.3兆円(国内消費で3.8兆円、国内投資で1兆円、インバウンド消費で7.5兆円)規模になるだろうと言われております。

 

3.レンタルスペース×空き家問題解決

レンタルスペースと空き家問題解決の相性は非常に良いです。特に地方においては、2014年の第二次安倍改造内閣発足後、東京一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした「地方創生」政策の後押しもありました。民間だけではなく、地方自治体の取組でも、地方資産(遊休資産)の再活用を促し、地域社会の活性化が図られております。

 

4.空き家をレンタルスペースにした成功事例

  • キッチン付きレンタルスペースとして活用

空き家をキッチン付きのレンタルスペースとして、貸し出すケースが増えています。

キッチンが付いていることで、自宅のようにスペースを使うことができることがメリットです。

お店だと周りのお客さんに気を遣う必要もありますが、レンタルスペースを利用することで、自宅のようにゆっくりと過ごすことができます。

最近ではお子様がいるママや女子会で利用されるケースも増えてきており、パーティーやイベントの需要が高くなっています。

 

  • ワークショップ会場やコミュニティースペースとして活用

ワークショップやコミュニティースペースに使う方法もあります。地域のコミュニティを復活させ、住民が触れ合う機会をつくり、子供にも高齢者にも楽しい街を復活させようと活動されている個人やNPO団体も増えております。具体的には、地域に開かれたカフェや集会場をつくり、そこで住民同士が交流を深める場として提供されています。

 

  • リノベーションスクールとして活用

空き家を実際にリノベーションの教材にするといった使い方も流行っています。工事完了後は、レンタルスペースとして活用できるので、「貸し出す」ための初期費用を抑えることが可能です。さらには、これらを自分で実施するのではなく、ワークショップを開催したい人を招くことで、「スペース」だけではなく「サービス」もシェアすることが出来ます。

 

5.まとめ

空き家をレンタルスペースとして活用することはさらに拡大していくと考えております。これは新たに生み出されたシェアリングエコノミーという価値観が成熟する中で、日本の社会問題とされてきた空き家は、人と人をつなぐ有効なツールに変革していると感じるからです。今後更に、多種多様な空き家利活用方法が生み出され、よりよい生活を提供するスペースとして活躍していくことでしょう。