相続
不動産の活用・相続
いつまでに売るべき? 資産価値があるうちにマンションを売却したい
目次
マンションを売りたい人の疑問に答えます!
ご自宅として使っているが子供が独立して、夫婦で使うには広すぎるマンション。相続で取得した実家のマンション。せっかく売るなら高く売りたい。。そんなお悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。
マンションの価値は、売却するタイミングや景気の動向、間取り、部屋の向き、眺望、、言い出したらキリが無いですが、それらの要因を抜きに考えると、築年数に応じて下がっていきます。
となると、皆さんがまず知っておくべきなのは、「どのようにして資産価値が下がっていくか」になります。
繰り返しにはなりますが、マンションの場合、数多ある条件によって資産価値が変わってしまうため、ここでは「築年数」がいかに資産価値に影響を及ぼすかをご説明していきます。
築年数と資産価値の関係を解説
マンションの築年数と資産価値の関係を語るうえで、避けては通れないのが「耐用年数」です。まずは、耐用年数について説明します。
耐用年数とは
間違って使っている人も多いのですが、この「耐用年数」とは、減価償却をする際に用いられる言葉であり、実際にその建物が利用に耐えられる年数ではありません。
一般的に分譲マンションは、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)か鉄筋コンクリート造(RC造)で作られているのですが、RC造及びSRC造の耐用年数は47年です。これは、税金を計算する上で、47年で価値が0になるというだけで、現実の建物の耐久性とは異なるので注意が必要です。
では実際どれくらいの耐久性があるのか。昨今建設されたマンションであれば、諸説・例外はありますが、100年前後は持つと言われてます。新築して50年経ったマンションは、まだ倍以上耐久性があるというのに、今の「税法上では」価値を0にしなければならないというのだから、意外に思う人は多いかもしれません。
耐震性の問題
税法上定められている耐用年数は、実際の耐久性とは異なる。と前述しましたが、その耐久性を図る尺度として、耐震基準があります。「新耐震・旧耐震」という言葉は、皆さまにも聞き覚えのある言葉かもしれません。この言葉の定義を改めて説明します。新耐震基準とは、1981年(昭和56年)6月1日以降の建築確認において適用されている基準のことを言うのに対し、その前日までに適用されていた基準を「旧耐震基準」と言います。その違いはシンプルで、
旧耐震基準:震度5強程度の地震では、ほとんど建築物が損傷しない。
というものに対し
新耐震基準:震度6以上の地震に耐えられる。
となっております。
日本は言わずと知れた地震大国ですので、どの程度の地震に耐えられるのか、というのはそのマンションに住む人にとっては非常に重要です。
言い換えれば、そのマンションを買おうとしている人にとっても大きな判断材料となります。さらに言えば、住宅ローンを組んで購入する人には住宅ローン減税という控除を受けられるかどうかのポイントにもなってきます。資産価値に影響する築年数の中で、この耐震基準を満たしている建物か否かというのは一番大きなポイントといっても過言ではないと言えます。
築何年目までに売るのがいいのか
耐用年数や耐震性に関して触れてきましたが、結局はいつ頃までに売却するのが良いのか。筆者の経験と現在の相場・実態からまとめていきます。
~築5年
新築購入時と同様の価格での売却を狙える築年数です。
3A(青山・赤坂・麻布)を代表とする、プレミア立地のマンションは新築時より高値で取引されるケースもあります。
ただ、新築のマンションは、相場より高く売り出されているので、同様の価格で売り出していると、買い手からすると、「周りのマンションと比べて大分高いし、どうせ同じような価格なら新築を買おう」と思う人も多いので、売れ残ってしまうケースがあるので要注意です。
~築15年
一番中古市場でニーズがある築年数ではないでしょうか。
室内の設備や、外観も今時のマンションと遜色なく、買い手からすると気になる点があれば軽微な修繕やプチリノベをして、快適に住めるマンションが多いと言えます。
新築ライフを存分に味わえて、購入時には小さかったお子さんも大きくなり独立し始め、住み替え先を探すタイミングとも合致しやすいといえます。
ただ、10年~15年周期で行われる「大規模修繕工事」実施後か前かで、マンションの資産価値・売買価格は変わってきますので、注意が必要です
~築25年
購入者は、購入後のリノベーションを前提で考えますので、室内の設備のメンテナンス状態がほとんど影響しない築年数となってきます。
それより重要視されるのが、「立地」です。
不変の人気を誇るエリアは勿論、その時注目されているエリアに建っているマンションは、資産価値が見直され、思わぬ高値で取引されることもあります。
築30年~
前にも触れた、「耐震基準」が非常に大きな問題となってきます。
旧耐震基準のマンションだと、購入者のローン審査にも大きな影響を及ぼし、時には融資が出ない。つまり、現金で購入可能なお客様しか検討できない物件となってしまう可能性あります。これは、購入検討者の数が大幅に減り、希望の価格で売却するのが困難になるケースがあるので要注意です。
ただ矛盾しているようですが、旧耐震基準のマンションでたとえ融資が出づらくても、立地が良く、頻繁に取引されているマンションもあります。
まとめ
マンションの資産価値という点でお話をしましたが、高く売るという事のみに着眼すると、金融情勢・景気の波・世間の動きを見極めた上で「早期に売却」することをお勧めします。
ただ、売った後のことを考えましょう。住み替え先は賃貸なのか、買い替え先等、ご自身の考えているライフプランに合わせて、最適なタイミングに売却する必要があります。
将来的に売却を考えるのであれば、その後のライフプランを考える為にも、事前に今売ったらいくらくらいになるのか、その目安は知っておいて損はないかと思います。最適な専門家を選定するためにも、早めの行動が鍵となることは間違いないです。
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一般社団法人士希の会が運営する「空き家相続サービス」では空き家を中心とした不動産の相続に関するコラムや解決事例を紹介しています。空き家になった不動産の利活用や売却もしっかりサポート!不動産相続の専門家を調べることができるので、ご自身に合った専門家を見つけることができます。
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