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相続した不動産はどうすればいいの?〜活用するか売却するかを考える〜

不動産の相続というのは、他の金銭、預貯金、有価証券、貴金属などとは、ちょっと事情が違ってきます。勿論、どれも価値があるものであり、亡くなられた方の想いがこもった大切なものに違いはありませんが、不動産の場合は相続後にやらなければいけないことが出てきたりします。今回は、実際に相続することも多い不動産の活用について見ていきます。

 

不動産活用とは?どうして必要?

不動産活用とは、文字通り不動産を活用する、価値を産ませることなのですが、活用が必要な背景には、他の財産とは違う不動産が持つ特殊性があります。それは、ズバリ、持っているだけでは何も産まない、あるいはピンチに繋がっていく可能性があるということです。具体的には次のようなことです。

・維持管理に手間や費用がかかる。

・建築物の場合、放置しておくと劣化していく。

・所有しているだけで、固定資産税や都市計画税、それに損害保険等といった費用が発生する。

他の財産の場合は、勿論価値の変動等はあるかもしれませんが、所有に際して、このように色々なことを気にする必要はありません。そこが不動産の特殊性であり、活用が必要な理由となります。

不動産活用にはどんなものがあるの?不動産活用の具体例は?

では、一口に不動産活用と言ってもどのようなものがあるのでしょうか。その具体例とともに紹介していきます。

不動産活用には大きく分けて次のようなものがあります。

・自分で使用する。

・賃貸で収益をあげる。

・売却をする。

それぞれ次のような事例が考えられます。

・自分で使用する。

例えば住宅ならば、そこに居住をするといったことが考えられますし、土地の場合は、そこに自分で家等を建てるといったこともできます。さらには、建物を利用して自分で倉庫や事務所、店舗などとして利用することもあるでしょう。

また、耕作をすることもできるでしょうし、最近では、ソーラーパネルの設置といったケースも出てきています。

・賃貸で収益をあげる。

立地や広さ等条件によっては、土地を誰かに貸して賃料を受け取ることも可能です。最も多いのは、駐車場としての利用です。店舗などの用地として貸すことも可能です。相続した土地の上に、賃貸住宅、店舗、事務所などを建てる場合もこれに当たります。

・売却をする。

さらに、売却を行って現金化することも不動産の活用の仕方の1つと言えます。売却と言えばネガティブなイメージがありますが、自分よりも、その土地を上手に活用してくれる方に譲り渡すわけですから、あながち粗末にしたとは言えません。勿論、先祖代々のもの、亡くなられた方の想いが詰まっている場合等もあるかもしれませんから、簡単に割り切れるものではないかもしれませんが、一つの選択肢として持っておく必要はあると思います。

空き家の場合は?

最近は、空き家を相続されるケースも増えてきています。空き家についても、勿論、先ほど紹介したような活用方法が考えられます。ただ、実際に住まれていた家の場合は、色々な想い出が詰まっていたりする場合もあるかもしれませんし、相続したらからと言って、自分の考えだけで処分できない場合もあるかもしれません。しかし、空き家の場合は特に次のような観点から、方針をはっきりと決めた方がいいでしょう。

・適切な維持管理をしないとすぐに劣化していく。

・放置しておくと防犯上もよくない。

・周囲に迷惑をかける可能性もある。

・再利用する場合、リフォーム費用等は結構かかってしまう。

・建物を除却するにも費用がかかるし、住宅が無くなれば税負担が増えることがある。

不動産(空き家)を売却する場合に気を付けることは?

空き家を相続した場合の活用について、先ほど見て来ましたが、相続したものの自分で活用できないようならば、売却について検討することも必要です。売却というと、大切にしていないようなイメージを持たれるかもしれませんが、社会経済情勢が変化等もあり生まれ育った土地で住み続けることも少なくなってきています。また、実際に出来ることと出来ないこととがあります。うまく活用されずに朽ちていく様は、決していいものではありません。それは、相続した者にとってもそうですし、周囲の方や関係のある方々、それに何より、その不動産を残してくれた方にとっても、そうかもしれません。売却を検討する際には、次のようなことに注意しながら進めてください。

・余裕を持ったスケジュールを頭に描いておく。そのためにも、当初から売却の可能性についても検討しておく。

・空き家の取り扱いに長けている業者を選ぶ。そうすれば、売却以外にも有効な活用方法が見つかるかもしれないし、売却する場合にも、いい条件で売却してくれる可能性が高い。

 

まとめ

今回は、相続財産の中でも、多くを占める不動産の活用について見て来ました。他の財産と違って不動産はそのままでは、その価値が失われていく場合もあります。故人に関する想い等もあるかと思いますが、感謝しつつ大切に扱うということが大事な気がします。その1つが不動産活用であり、売却などもその1つと言えるのではないでしょうか。

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